Mia

オットーという男のMiaのネタバレレビュー・内容・結末

オットーという男(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


幸せなひとりぼっちも観たけれど
私はこっちの方が刺さったみたい。

人生の全てだった妻に先立たれ
後を追うことを決めたお爺さん、オットー。

ロープを買って首吊を吊ろうとしたらネジが抜けて失敗。
車で一酸化炭素中毒になろうとするも、近所に引っ越してきたマリソルの訪問により失敗。
電車に轢かれようとするも、別の人が病気で倒れ不発。
死にたいのに猫を引き取ることになったり、運転を教えることになったり... きっと天国からソーニャが阻止してたに違いない。
事故によって体が麻痺してしまったソーニャが言った通り、生きるしかない。


人生で起こるあれこれは、必ずどこかに繋がってる。マリソルが届けてくれたクッキーがなければ、マリソルがオットーを尋ねた時には死んでたかも。線路で人を助けなければ、SNSジャーナリストに出会えてないわけで、そのせいで親友は介護施設に送り込まれてたかも。


最後は心臓が肥大してしまう病気で亡くなってしまうオットー。ルールに厳しくて堅物なオットーのハートが大きいなんて、本当におかしな話だけれどね☺︎
残りはマリソルに託して、オットーはソーニャの元に旅立った。賢い彼女なら、オットーの遺書通り、絶対に車は旦那に運転させないし、相続されたお金は娘たちのために賢く使っただろうし、きっと猫だって可愛がったに違いない。
彼女だけじゃなく、街の人たちもオットーの意思を引き継いで彼を心に宿して過ごしたに違いない。


2時間があっという間だった。
電車の騒音が気にならないほど引き込まれた。
自然と微笑みが浮かんで涙が溢れて切なくなって。
そんな映画でした。


私的に今のところトムハンクス出演の映画にハズレがない。
Mia

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