アラビックやまな

オットーという男のアラビックやまなのネタバレレビュー・内容・結末

オットーという男(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

見ている人は見ているのだなというのが感想。引っ越して入ってきたお向かいさん夫婦の奥様をまるで娘のように感じていたんじゃないかなと。
過去の出来事から常に怒りを感じて生きてきて、奥さんを亡くしてからは生きる理由すらも失って何度も自死をしようとするがなぜかタイミング良いのか悪いのか邪魔をされてしまっていた。
亡き奥様の人柄もあってか近隣住民との折り合いは悪くはなかった。だからこそ、頑固ジジイの彼の本質を理解していたのだと思う。
お隣さん夫婦を救った後、パーキンソン病であった親友の表情が変わるのはいい演出だなと思った。
あとネコちゃんの出る映画は全て神。あのネコちゃん亡き奥様の生まれ変わりくらいにべったりで、足を掴んだまま引きずられるシーンほっこりした。
一番好きなシーンはコインをピエロに使われて、返されなかったから殴ったシーン。気持ちは分からんでもないが、ピエロくん可哀想w。
過去の映像が出るたび、かつてはちょっと臆病でアクティブな彼がこんな頑固ジジイになってしまうほど、事故の後の市や交通機関の対応に誠意を感じられなかったのかなと。点検でバスのブレーキに不具合があるのが分かっていたのに復旧させないあたりから、ルールに対する意識が強くなっていき厳格な性格になっていったのだろう。