菩薩

フィリピンふんどし日本の夏の菩薩のレビュー・感想・評価

3.0
日本にもフィリピンにもふんどしの文化がある(あった)。何故人々はふんどしを締めることを恥ずかしいと感じるようになってしまったのか。それは西洋的な美意識、特にハリウッドから発信されるモンローやシュワルツェネッガーを象徴とする肉体美こそが正しいとする間違った認識に基づくものではないか、皆気にせずふんどしを締め、己の民族そして肉体が持つ本来的な美を誇るべきだ、と言ったお話から、広島の原爆被害者追悼への監督の思考・行動は流れて行く、振り幅が凄いな。この人は映画監督と言うよりインスタレーション作家、そしてパフォーマーとしての一面の方がやっぱり強力な様だ。きっとこの作品がまた『500年の後悔』の源流になっているのだと思う。
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