スタンリー・クレイマーあたりが撮りそうな裁判映画。或る殺人から台詞のヘイズ・コードは事実上撤廃されたので(米兵による)少女強姦について踏み込んだやり取りがあるし、彼ほど啓蒙的ではないので退屈はせず。
ただ占領下のドイツが舞台なんで母国語で喋らせといて、英語ナレーターが適当に状況説明してるあたり全く感情移入できなかったが、弁護役をヘイトの塊でしかない移民系のカーク・ダグラスにやらせるのが皮肉で良い。
被害者に配慮しつつ精神攻撃しまくるサディズム性、彫り深いから否応なしに照明を際立たせる顔面はめちゃくちゃ映画向き。雰囲気に全く合ってない主題歌が中々クセ強くて耳に残る。