このレビューはネタバレを含みます
二児のシングルマザーが奮闘する話。
この映画はパリ近郊が舞台だけど、自分が暮らすドイツもストばかりの電車や労働環境の過酷さなど似たような状況なのでかなり共感してしまった。
ストのせいで遅刻してるのに自分のせいという扱いになるのはほんとにストレス。
フランス社会の問題提起としては良いのかもしれないが、「このまま自殺してしまうのでは?」というくらいずっと救いのない状況が続くので見ていてつらい。
ストで動かない電車、
故障したまま直す暇もない車とボイラー、
いつまでも振り込まれない養育費に止まるクレジットカード、
協力的でない同僚や上司、
見つからない再婚相手、
わがままざかりのこども…
主人公は明らかにがんばりすぎというか、子供にもっと家庭の金銭状況の深刻さを説明したほうがいいと思った。
5つ星ホテルの清掃の給料が良く、4年のギャップがあるからなかなか新しい職を得られないということなのかもしれないが、「もっと近くの職を得なよ」という指摘はもっともだと思った。
家を売ってパリで小さな賃貸に住むか村で働いたほうがストレスは確実に減ると思う。
最後に新しい職を得てなんとかハッピーエンドのように描かれているが、結局また勤務地はパリだし同じような問題が起きそうな予感しかしない。