たかな

小さなアコーディオン弾きのたかなのネタバレレビュー・内容・結末

小さなアコーディオン弾き(1994年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

第二次大戦後、社会主義体制下のカザフスタンの炭鉱を舞台にした少年の物語。言語と民族が、時代の流れが混じり合う空間の中での、慎ましく、閉塞感を感じながらもどこか滑稽に暮らす人々の姿は環境や時代によらない「人間らしさ」を感じさせる。中盤まではユーモラスを交えたコメディandドキュメンタリーと言った体裁だが、終盤の(時代的な)悲劇の連続は、幼い少年の受難をありありと感じさせ、胸に詰まるものがある。最後はやや象徴的(抽象的)。あの幻想はなんだったのか。日本人としても思うところのある作品だった。
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