やきまめ

ゴジラ-1.0のやきまめのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラ-1.0はゴジラ(1954)-1.0、つまり前日譚だった…!

とも取れる、「あのゴジラが最後の一匹だとは思えない」的オチ。
GMKに影響されたと公開前に出回ってましたが、まさにそんな感じでしたね。
このオチは個人的にチープな感じがしてあまり好きではないです。

が、ゴジラが原子爆弾のメタファーとなったところもGMK。
熱線のキノコ雲、衝撃波と吹き戻しの風、黒い雨と本家よりその辺の描写が徹底されていて良かった。

シンゴジラが徹底して人間ドラマを省き、一人称視点を活用して臨場感を出したのに対し、
こちらはライドアトラクションに影響されたと思われる、生き生きとしたカメラワークと見上げるような視点。そして人間ドラマ。
ゴジラの50mの小ささを感じさせない映像でした。
戦争から逃げて生き残ってしまった神木君の苦悩が本当に痛々しい。
当時の人の苦悩は知る由もありませんが、きっと仲間の死と自分の命、戦争の勝利と敗北の狭間で苦しんだ人が多くいたのでしょう。
その葛藤と、新時代への歩みをゴジラのフォーマットに乗せるとは。
良い脚本でした。

個人的にはもっとゴジラに街を蹂躙して欲しかったと思うものの、海の映像は見事。
「アルキメデスの大戦」で見られた、海と戦艦のCGが素晴らしかったです。

総じて☆5なのですが、
銀座で神木・浜辺ペアが偶然出会い、
その後に浜辺美波が大爆発に巻き込まれても生き残っているなど、
あまりにもご都合展開でちょっと冷めるので
-☆0.5。

まああのままほっといたらそのうち神木くん死にそうなので、
見ている側としても気持ちよく帰りたいし、
他が面白いので気にしません。

私はシンゴジラを楽しめた勢なのですが、
シンゴジラに無かった要素で面白い作品になってました。
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