【一人称ゴジラ映画】
これはね・・・・。
面白いと思う。
・・とは思うけど、「賛」と同じ熱量で「否」も書けちゃう不思議な作品。
テーマとしては面白いと思います。
今までのゴジラが「戦後の日本が何かを大切なものを失ったときに現れて日本に「何か」を突き付ける」っていうメタ的な存在だったとして(後半はアイコン化しちゃいましたが・・・)、今回の作品はさらにその前の段階の「まだ終わらせられない人がこれからの日本や自身の人生にどう向き合っていくか」という『絶望の中に見出す未来』的な位置づけになっているんだと思う。
そういった意味では、この「-1.0」というタイトルの意味も納得できる。
また、ゴジラの造形は「シン・ゴジラ」と同じくらい好き。
VFXも相当力入ってたし、ゴジラと言えばの「熱線」の演出はもしかしたら過去一カッコよかったかもしれない。
・・・ただ、これは「怪獣パニック映画」ではありません。
これはあくまでも「一人の人間の喪失と再起」の物語であって、そこに色んな人やゴジラがいたというお話です。
それならそれでもいいんだけど、だとしたらこの作品はちょっと「どっちつかず」になってしまったかな・・。
だったらゴジラじゃなくても良かったんじゃ?ともなりますが、逆にゴジラだから描けたという部分もあると思うので、そこがこの作品の意味でもあると思います。
書きながらどっちに転ぶか・・・ネタバレコメントは相模湾の海底に沈めておきます。