お話探し

ゴジラ-1.0のお話探しのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.0
山崎貴監督作品、これまで半分くらい観てるけど個人的には相性あまり良くないかも、です…。

近年の作品で言うと「鎌倉物語」はイマイチ、「アルキメデス」は良かった、「ドラクエ」から「おばけずかん」までは未見、なので割と久しぶりの鑑賞。

…ざっくり言ってしまえば、過去の作品とほぼ同じ感想になりますかねー。

「CG、VFXのシーンは、良かった!」
「…ただそれ以外の場面での、人間の撮り方が…なんか芋くさいというか…」

まず肝心のゴジラについては、言いたい事も多少あるはあるけど、「日本映画における大規模なCG」としては、掛け値なしに見事だったと思います。

誤魔化しでない“夜闇”の襲撃、「シン・ゴジラ」にはなかった“ダイナミックな動き”での海上移動、そして銀座破壊シーン…まー、登場場面の盛り上がりはそりゃ強かったです。
(ちょっと「ジュラシック・パーク」や「エヴァンゲリオン」っぽく見える箇所は…ご愛嬌ということでw)

一方、ゴジラの出てこない人間ドラマパートになると…我慢できないレベルではないけれど、お芝居然とした、もしくは説明的なセリフ回しであったり、進みが鈍重だったり、そもそも撮り方が気になったりと、申し訳ないけどゴジラが出てくる場面とのテンションの落差が気になっちゃいました…。
(細かい点かもしれないけど、例えば人物が画面上に4人いるシーンで、2人喋っている間、残り2人は所在なさげに放っとかれてるような画とか、どうなのよコレ、と思っちゃいまして…)

主人公、及び時代設定のチョイスが、特異な割にそこまで作品全体に厚みをもたらしているように見えなかった点は…
『まぁ、アトラクション的に楽しむ分には、良いんじゃない?』
『これまでも確固たる政治的主張とか、あんま持ってなさそうな作風だったし』
『…でも“筆舌に尽くし難い巨大な喪失”を、ちょっと持て余してるようにも見えるな…』
…と、良し悪し半々といったところ。

ともあれ、「シン・ゴジラ」からよーやく動き出し、『次は誰がどんなの撮ってくれるのかなー』の一歩目が踏み出されたこと自体は、そりゃ喜ばしいことですって!
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