ヒカル

ゴジラ-1.0のヒカルのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.5
邦画実写はほぼ観ないので観るつもりは無かったのですが、マリンスタジアムを貸切りにしてゴジラの咆哮を録音したという費用対効果が低そうながら監督の意気込みを感じるエピソード記事を読んでしまって、これは劇場で確認すべきかなと少なくとも自分には効果バツグンでした。


今年のイベント感強めの映画では庵野監督とパヤオさんで自分はがっかりされられましたが、両監督共に次作は数年先となりそうであり、今回のゴジラは今後はしばらく無い貴重なイベント系であり参加せざるを得ずに3度目の正直を期待して劇場へ。



観て良かったです。


仮面ライダーで酷かった白組のVFXは監督やスクエニもクレジットされているおかげかも知れませんが、かなりまともというかむしろ優秀でした。仮面ライダーは庵野監督の納期が酷かったのが原因かなとNHKドキュメンタリーを観た者としては想像されて、今回で白組の汚名は返上出来たのでは無いでしょうか。(後でインタビュー見て初めて知ったのですが、山崎貴監督自身が白組所属なのですね。)


役者陣も相変わらず恐ろしいが頼りになる安藤サクラやいい兄貴分の佐々木蔵之介などがブレがないキャラクターで良かったです。ただ、サザエさんみたいな浜辺美波よりは綾波みたいな浜辺美波の方が自分は良かったので、浜辺美波ファンムービーとしては仮面ライダーの勝ちかと思います。


予算の関係からハリウッドゴジラの様に怪獣大戦争は難しい状況で人間ドラマパートは必須で想定通りのものでしたが、自分には何も刺さりませんでした。但し、すすり泣きっぽい雰囲気は劇場で聞こえてましたので泣きゴジとして女性陣を呼べれば興行としては成功では無いでしょうか。


10月は閑散期で地元の映画館(東宝二条)は毎週ガラガラで、来年はハリウッド映画は延期の嵐となり映画館の運営は厳しいものとなりそうですのでシン・ゴジラ超えの大ヒットを祈っておきます。


音はIMAXの次に大きいスクリーン(1番スクリーン)で観ましたが、良かったです。良い音響施設の劇場でどうぞ。


以下はかなりネタバレです。











・口から放射性光線?をはく前の尻尾の先からヒレが青く光りながら順番にカシャンカシャンとセットされていく演出は良いですね。攻撃のタイミングがバレバレですが、カウントダウンで緊張感を高めつつオタク心をくすぐる秀逸なギミックでありコレを山崎監督が考えたのであれば、それだけで本作は勝利と言っても良いでしょう。(ゴジラの過去作2個くらいしか憶えてませんので、既存アイデアでしたらすみません。)


・フロンでゴジラを沈ませる作戦は実演してたので◯ですが、浮袋で上昇させる作戦は無茶かと思いました。あのビニールみたいな材質では150気圧は耐えられそうに見えませんでした。


・浜辺美波が吹き飛ばされた先の破壊された街並みは良くできたVFXでしたが、あれでは99.99999%死にますよ。99.99%くらいの映像にするべきだったかと思います。これは白組が頑張り過ぎましたね。(浜辺美波の首に謎の模様があったので次回作で謎が明かされるのかも知れません。←放射能汚染の紫斑らしいですスミマセン) 

・伊福部昭先生のいつものやつはちゃんと流れます。そこは流石に目が潤みました。そこだけでも劇場で見る価値有ります。ゴジラのギミック+伊福部昭先生でオタ勢は満足、女性陣や戦争経験者はドラマパートで感動の全方位に向けた良作では無いでしょうか。
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