あべの

ゴジラ-1.0のあべののレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.9
なんも言えねぇ。
ゴジラ映画でもっとも絶望的。終戦直後の様々な絶望をありありと見せつけ、登場人物の心にのみわずかな希望は感じるものの、感情移入しやすい人はちょっと辛くなりそうなほど、神木くんのお芝居から絶望恐怖後悔発狂がしっかり伝わってくる。
ゴジラはトドメを刺しにきた、二重苦三重苦に見舞われる当時の日本が進める道なし、戦争史の延長線上にある闘争映画。ただの怪獣パニックではない。
ゴジラの吐く熱線も回数は少ないがインパクトは過去最高。
ゴジラの柔軟な上半身、ハリウッド版の方に近い動いて威圧する咆哮ファイティングポーズがどうにも筋骨隆々プロレスラーのように見えてしまったところだけ・・・まだシンゴジラの微動だにしない鈍重な滲み出る恐怖の方が好みだったかなとは思わなくもない。
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