1世from524

ゴジラ-1.0の1世from524のレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
2.0
もちろん映像は迫力あるし、日本映画としてはかなり頑張ってるのはわかる。そこは認めないわけではない。

でも、これだけの役者を揃えといてなぜこうも演技が酷いんだ…!!!

いくら映像がすごくたってその土台をなす生身の人間の演技であり、リアクションが死んでしまっていてはそこにリアリティは宿らないと思う。あれだけ迫力のある映像だって、トータルで見れば『三丁目の夕日』のような過剰にノスタルジックな茶番劇にしか見えないし…

役者さんたちはいつもは素晴らしい演技をしている人たちなので、こうなってしまってるのは演出であり、脚本の問題でしょう。役者さんたちから演技を引き出せてないのか、それとも役者さんたちは良い演技をしてるのにそれを選ぶ監督が明後日の方向を見てしまってるの?

特に神木隆之介と浜辺美波は朝ドラ『らんまん』であれだけ自然な演技をしてたのにどうしちゃったの?安藤サクラも、佐々木蔵之介もまるで書き割りのような単純で深みもなく、ただストーリー上の役割を果たすためだけに置かれている人にしか見えなかった。

監督の演出がまともになされてないことが一目でわかるのは、ほとんどのシーンで画面の中の登場人物がその場に棒立ちしているか。役者さんたちは「そこに立っていて」と言われたところからほぼ動かない。そして「このタイミングで動作をして」と合図を出されていたかのように動き出す。
もし見直す機会があればぜひそこに注目して見てみてほしい。みんなずっと同じところに立ってるか、同じ場所に座ってるから。

たしかにゴジラのシーンは迫力あったかもしれないが、それ以外のほとんどのシーンは全く迫力なかったよ。率直にみんなゴジラだからって判定甘くなりすぎじゃない?と思う
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