木蘭

ゴジラ-1.0の木蘭のレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.2
 US版『ゴジラ』や『シン・ゴジラ』の100万倍は良かった。

 ドラマ部分が弱いという意見もあるが、第一作が何かの間違いの様な奇蹟であって、ゴジラが出てくる映画でドラマ部分が強かった作品なんて殆ど無いだろ?
 主演俳優の演技が酷いという意見もあるが、1954年の宝田明だって名演技とは言えないし、1984年の沢口靖子に至っては子供心にも辛い物が・・・。


 まぁ、確かに・・・
監督の演出力が低いからNHKの大河ドラマ並に俳優の演技がお遊戯会レベルとか、エキストラと子役が1番自然な演技しているとか、人間はあり得ない物を見た時にそんな反応はしないとか、ゴジラの存在が唐突過ぎるだろとか、喰わないのか?とか、死体が綺麗とか、遺族に写真を返せよ!とか、隣のオバチャンの薄っぺらくて不快な演技プランは何だ?とか、「博士」とか「小僧」とかあだ名はもう少しなんとかならんのか?とか、ヒロインの台詞回しがはすっぱになったり清純になったりぶれすぎだろとか、怪獣化のシークエンスをカットし過ぎだろ!とか、そんな銀座で簡単にヒロインを見つけられないだろ!待ち合わせでもしたのか?とか、GHQはどうした?とか、米軍は戦うだろ!とか、本土決戦幻の新兵器オンパレードで笑ったとか、元艦長に威厳がなさ過ぎで年配のミリオタ・コスプレイヤーが出てきたのかと思ったとか、フロンガス!?とか、東洋バルーンが頑張ってもそんな物作れないだろとか、オキシジン・デストロイヤーで良くない?とか、そのダサい『ダンケルク』みたいな展開は本当に萎えたとか、整備士も飛行士も初めての機体なのに飛ばせるハズないだろ!とか、爆弾抱えて軽やかに飛べるか!とか、乳飲み子抱えて死ぬ気になるな!とか・・・


等々と、言いたい事は山ほどあるが、それでも(世界的に見たら)微々たる予算で、怖くて凄くて絶望的な存在のゴジラを格好良く見せる!という一点において死力を尽くしたのを感じるので、怪獣映画としてはコレでよし!
 子供だって喜ぶんじゃない?
木蘭

木蘭