見てて馬鹿にされたような気分になった。
リアリティも緊張感も、恐怖も迫力もない。
外堀から埋めていった誰でも見れるお利口な映画という感じで、薄味でつまらない。
東宝が推したい映画を無理矢理ヒットさせるやり方にムカつくというか、これだけシアター数独占してたらそりゃ売れるよって。
『スズメの戸締り』時のシアター独占とかもそうだが品性に欠ける。
それで初週興行収入がーとか言っても、そりゃそうだよねと。
さて、本編の感想。
予告を見た時には自衛隊のいない時代にどうやってゴジラと対決するのか、アホらしく滑稽だけどもその点に関しては今までのゴジラ映画とは違う空想科学的対処法で立ち向かっていったので、そこは評価できる。
ただ野暮なことを言うと、ゴジラに噛まれてるのに胴体ちぎれなかったり、出血もなければ死体に欠損もない。
冒頭のシーンでもうダメと言うか、リアルじゃないからそれ以降全部作り物に見えてどこにも怖さを感じられなかった。
ゴジラと戦ってる時もそんな冗談言ってる場合じゃないだろってところでいらんギャグも入るし緊張感がなくて冷める。
ラジオで非難勧告だしてる描写があるし、銀座に上陸する前にはあれだけの巨体に気づいて避難できそうとか、細かいところが色々と雑な印象。
脚本もクサければ芝居もクサく、神木隆之介や安藤サクラなど、全体的に役者の芝居が臭すぎると言うか、歌舞伎を見てるかのような大袈裟な芝居にうんざり。
アニメでも思うけど、『鬼滅の刃』とかみてても思うけど、今ってここまで芝居や表情をわかりやすくしないとダメなの?笑
わかりやすすぎて映画として物足りない。
上映中に失笑してしまった。
神木隆之介のセリフなんて4割くらいは叫びなんじゃないだろうか。
人間ドラマとゴジラの蹂躙シーンのバランスは良いかもしれないけど、人間ドラマのパートが段取りクサく、間延びしてるように感じた。
シンゴジラは何回でも見れるが、こちらは一回で充分って感じだった。
でもシンゴジラもマイナス1.0も、監督の性癖が素直に出ていて、その比較が出来るのは楽しいので、このまま色んな監督でゴジラをやってみてほしい。