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ゴジラ-1.0の1122のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

まず良すぎて何から語ればいいか分からない笑

時代背景、ゴジラの迫力、一人の人間としての人生や葛藤などをすごく分かりやすく丁寧に描いていて、映画としてほんとに近年稀に見る良作だったと思う。ほんとにこの脚本家さんとスタッフ陣を賞賛したい。こんな余韻の残る素晴らしい映画は久しぶり。



【ゴジラについて】
まずゴジラやけど、今までのゴジラと違った背中の演出、熱線の凄まじさ、The 破壊の権化という存在感、再生するという無敵さ、全てに置いて最強であり最凶、そして最恐。
今の技術だとこんなにリアルにゴジラを描けるのか、とビックリした。
個人的にはもっとむちゃくちゃ上陸して暴れてくれても良かったんやけど笑
たった2回の上陸だったけど、その恐ろしさは十分に伝わるあたり、やっぱり凄いなぁと。
あと映画館でのあの咆哮と、ゴジラのテーマが聞けたのが何より感動、これぞゴジラ!って感じ!

【人間について】
特攻隊にいたけど、死を目前に恐ろしさから逃げてしまった負い目。それを責められるようなご時世だったこと、どれだけ心苦しく辛いおもいだっただろうか。これは日本人だからこそわかることだろうな、と思った。
その矢先にゴジラという大きな「恐怖」そのものに直面して、自分が引き金を引けなかったせいで多くの人が死んでしまい、結果また自分は生き延びてしまった、それがさらにトラウマとなり、自分の幸せを願うことを諦めてしまうほどだったんだね。どれだけ辛かったか、自分を責めたか、すごく感情移入できた。

でも典子にも橘にも生きろという言葉をもらい、ゴジラという存在を倒すことで、自らの過去にケジメをつけ、生きて行くことを決めたんだなぁって。自分は生きていていいんだって自分を許せたんだなぁって、そう思えたのは橘のおかげだったのかもね。

正直、人物に対しての感情移入が十分にできる作品になってるので、ゴジラの映画なんだけどゴジラじゃなくてもいいぐらいには人間の心情描写、ストーリーがしっかりしてて見応えがあった。
この役は神木隆之介じゃないとできないなと思った。心に闇を抱えた儚げな青年でありつつ、覚悟を決めた漢の顔もできる、素晴らしい人選だと私は思った。


【自分なりの考察 -1.0について】
戦後無から負へ。がキャッチコピーになってるけど、-1.0って、なんで1.0なんだろってずっと考えてたのね。

最初は更地になった日本へゴジラがさらに〜って感じかなって思ってたんやけど、見てみると、プラスになりつつあるところをゴジラがまた無へ返した。って印象で何となく違和感感じてた。まぁ恐怖のどん底に日本人を突き落としたって意味ではマイナスなのかもしれないけども笑

で、いざゴジラを倒して日本を守ろう。「犠牲者は0(無)」って言ってて、神木隆之介が腹を決めたあと、ほんとに犠牲者なくゴジラを倒すことができたけど、最後典子が放射線?にやられていて(最後意味深に首筋に黒い痕の描写があったので)死んでしまうので、犠牲者が0(無)ではなくマイナス(負)になってしまったから、-1.0なのかなってなったときに腑に落ちた気がした。

簡単に言うと、戦争、ゴジラの襲来で何もかも守れず全てを失った主人公が、こっからは俺が自分も含めて全て守るって決めた状態(無)から、典子という一人を失ってしまったので、-1.0なのかなと。


総じてめちゃくちゃ面白い作品でした。
ほんとは4.0以上つけてもいいかなと思ったんやけど、無駄にいいキャストを使って客寄せしてる感を感じてしまったり、ちょっとゴジラ暴れ足りない気もして3.9にしました。基本辛口なので良い方です。

是非大きめのスクリーンやIMAXなどで迫力を楽しんでもらいたい。また映画館で見たいなと思える映画でした。
また2回目見たら追加で感想描きます。

なおうちの父親はゴジラの大ファンですが、ゴジラ史上1番良かったと言ってました笑

----------------【2回目鑑賞】----------------
いや〜これは何回でも見れますね。2回目なのに祈りながら見てた笑
2回目には2回目の良さがあってまた良い
IMAX初めてだったけど作品が良すぎたせいかイマイチ違いが分からんかった笑 ごめんなさい🙏

上で-1.0の考察してるけど作中ゴリゴリ人死んでるぽくて草😇

あと最後敬礼してるのなんで?ってなってる人が結構いたけど、あれはみんなの中の終わってない戦争がゴジラを倒すことでようやく終わったからなのかなーって私は思いました。

生きよう、頑張ろうって思わせてくれるこの映画、素晴らしい作品です。個人的2023のBEST3入る!
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