ひろゆき

ゴジラ-1.0のひろゆきのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.8
銀幕短評(#705)

「ゴジラ -1.0」
2023年、日本。2時間5分、公開中。

総合評価 75点。

4DX/2Dで鑑賞。いつもどおり、動きの大きい端のシートを選んで座りましたが、ロールやピッチ(さらにヨー)とも画面の動きに対して適量かつ自然で、水の噴霧なども控えめであり、とても好感のもてる4DX動作の味つけでした。こういうの最近めずらしいですよね。おおむね演出過多だから。

このゴジラの造形と必殺技は とてもいいですね。もちろん旧来型とはちがうし、「シン・ゴジラ」とも異なる。また 強面(こわもて)の頭部が、この怪獣の凶暴性・残忍さをきわだたせていて、迫力がありますね。かたや、なによりも この映画のすぐれた点は、前作「シン・ゴジラ」では ほとんど手つかずだった “ドラマ・パート” に大きく時間を割いているところです。つまり怪獣の大あばれや人間からの反撃シーンであるところの “アクション(バトル)・パート” にかける時間を相当程度 減じて、それ以外のドラマ・パートに配分することで うまく両者のバランスを取っていると思います。映画全体に、ここちよい緩急がうまれている。

まあ、こまかいところに気をとめれば 首をかしげるシーンも多々ありますが、こういうSF系の娯楽大作を楽しむには 観客は大人(たいじん)の度量をもつ必要があります。つまり見て見ぬふりですね。MI : DRパート1に相似のシーンは、みじかいながら すてきでした。ただ、終盤の護送シーンは きわめて使い古された お決まりの手法で、残念なつけたしだと感じましたよ。

それこれはさておき、映画館の大音量で聴く あの主題モチーフのリフレインは やはり最高です。つくづくいい曲だなあ。
ひろゆき

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