IMAXにて鑑賞。面白かった！
山﨑貴監督作は虫唾が走ることが多いんだけど、今作はその中で言ったら傑作レベルの良作だと思いました。
ゴジラが出てくるシーンはちゃんと興奮したし、あるべき絶望もしっかり描かれてる。
特に銀座に上陸してからの「どうすんのこれ…」感はしっかり描いてくれてると思いました。
芝居パートに関しても「ALLWAYS」シリーズよろしく、会話や感情的なシーンになると途端に安っぽくなってしまう…かと思いきや子供の芝居も良かったし、神木隆之介や浜辺美波にもグッとくる台詞が少なくなかった。
特に「自分はすでに死んでいて、典子も赤ん坊も死体がみている幻かもしれない」と取り乱すシーンは、これまでの神木隆之介には見ないくらい真に迫っていてかなり心揺さぶられました。
ちょっと意地が悪いですけど、神木くんってお芝居上手だけどちょっとトレンディーじゃないですか。
だからどうしても軽い感じがしてしまって。
実写版バクマン。とか、るろうに剣心とか、その軽さがポップに生きる作品ももちろんあるし好きな俳優さんではあるんですけど、重厚なドラマとかに出てくるとどうなんだろうな〜と思ってて。
そしたら今作の神木くんは肌も汚いし、芝居も体当たりだしで素晴らしかったですね。
だれかが「実写版の碇シンジだ」とか言ってましたが、言い得て妙だと思いました。
徐々に狂気を孕んでいく感じ含めてまさしくシンジくん。奇しくも声も当ててますし。
ゴジラの攻略法に関しても当時の技術を活かしつつ、これまで見たことのない戦闘の仕方になっていて面白かった。
何よりガスボンベを巻き付けるシーンでちゃんと興奮しました。
あと例のはかいこうせんシーン。
背びれ？がガコン！ガコン！と起き上がってくシーンは観ながら「嫌がる人もいそうだな…w」とは思いながらも個人的にはテンション上がって面白かったです。
その後の「黒い雨」のシーンも素晴らしい。
また神木くんの話になっちゃうけど、慟哭のシーンがわざとらしかったり「いちいち叫ばせんなよ」感がほぼ感じられなかったのは素晴らしかったと思います。
とはいいつつ、大半の人間ドラマパートはダレるんすよね…
カメラもダイナミックなパート以外はほとんどフィックスなので、絵的な面白さも少ないし。
吉岡秀隆と佐々木蔵之介率いる三人組のパートが少しリアリティラインが下がる感じも気になりました。
2時間20分にしたれ！なんてみみっちぃことせず、2時間ちょうどでスパッと終わってくれたらかなり傑作になってたんじゃないかなぁというのが正直なところ。
あと島にゴジラが出たシーンの挙動がちょっと恐竜っぽすぎない？っていうのが気になりました。
肌質とかちょっと筋肉質なんすよね笑
ただ、素直に面白かった！と言える作品には間違いなくなってたと思います。
タイトルの出方もよかったですね〜
シン・ゴジラは作品として完成されすぎるので比較はできませんが、
シン・ゴジラが作家性大爆発の震災メタファー映画だとしたら、マイナスワンはエンタメゴジラとしての最新完成系だと思いました。
IMAXがおすすめ！
