トグチ

ゴジラ-1.0のトグチのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラは本来戦争の恐怖を現した存在だ~的なことを昔どこかで聴きましたが、今作はひたすらそこに焦点を絞ったような作りだったかと思います。
作中でゴジラはほぼ戦争の代名詞として扱われましたが、『戦争の相手の人間』ではなく、『戦争そのもの』に対する恐怖や悲しみ、怒りなどを、その存在を通して描いていたかと。
子供の頃に観た対スペースゴジラだかでは守護神的な描かれ方をされていたのに対し、今作はただただ災厄のような、シンゴジラと比較としてもそれを更に強調したような存在で怖かった。

年齢を重ねた今だからかもしれませんが、ゴジラに街並みを破壊されたり、虫けらのように無慈悲にどうしようもなく死ぬ人々の描写が結構辛かったです。実際の戦争はもっと悲惨でしょうが…

観た後に調べたら、ゴジラ最初の作品は1954年で戦後から10年も経ってない、そもそもゴジラのきっかけになった水爆実験の事件が起きた年だと今更知りました。
当時そのゴジラを観た人は映画から何を感じ、何を想いながら観ていただろうと、少し考えさせられましたね…

とても面白かったですが、辛かったです。
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