このレビューはネタバレを含みます
エンタメとドラマが見事に融合した傑作でした。
「監督:山崎貴」で疑心暗鬼になり、良さげな評判を聞いても信じられずにいましたが、ジェブナイルやリターナーを撮ってエンタメしてた頃の山崎貴が帰ってきた感がありました。
一兵士から見たゴジラとの戦いという点では、ギャレゴジを参考にしたのかと思いました。特にライフルでとりあえずゴジラを撃つところは強い影響を感じました。
シンゴジが政府対ゴジラ、だったのに対して徹底的に主人公の敷島目線で終始描いていたのが本作の特徴になっていました。ここまで徹底的に個人に焦点を当てたゴジラは新鮮でした。
最初にゴジラが出てきてから人間ドラマパートが長いな、と思いましたがそこを越えると怒涛のゴジラと敗戦国日本との戦いが始まりましたので、登場人物に感情移入するためには必要な時間だったと理解できました。
高雄キター!からの高雄爆散のシーンや熱線を吐いてキノコ雲が立ち昇るシーンのゴジラの圧倒的な力を示されるところの絶望感たるや…
その絶望感からの敷島のゴジラへの復讐や立ち向かう人々がまた良く描かれていて、特にわだつみ作戦開始時にゴジラのテーマ曲がフルで流れるのは燃えました。
ハリウッド版に足りていなかった人間ドラマと、燃える要素が盛り沢山で期待以上のゴジラを観られたと感動しました。