これはいいパターンの山崎監督。初めて劇場で山崎監督の映画を観るだけにスゲー心配だったけど思った以上に期待値を超えてきた。これだったら評判が良いのも納得。
まるっきり『シン・ゴジラ』とは真逆の描き方をされてて今作では市井の人々のドラマ、というより寧ろ神木くんvsゴジラ。逃げちゃダメだのシンジくん宜しく神木くんがゴジラに立ち向かいます。
神木くん、いつの間にかちょっと男臭くなってイイ感じでした！
山崎作品の悪い面である（私がそう思ってるだけです）脚本の粗さ・人物描写の雑さは相変わらずなんですが、同時に良い面であるCG・VFXは流石の出来でとても良かったです。
特に海上における一連のシーンは本当に良く出来てる！ 機雷除去船を海面からひょっこり顔を出して追ってくるゴジラは正直怖かったし（ちょっと可愛い）、ゴジラ映画では見たことない画だったのもあってかなり見入ってしまいました（完全にジョーズだけど）。
終盤の海神作戦における海上戦も同じく素晴らしかった。『アルキメデスの大戦』からさらに進化した映像美で、邦画作品でここまでのクオリティにもってこれるのは流石の山﨑貴といったところ。
作戦自体も軍組織ではない民間企業ならではって感じのもので納得度高しでした。
何より今作のゴジラは大半が真昼間の中暴れてくれていて誤魔化しがないのが好感持てます。
ただ存在が割とおざなりというか、ゴジラ自体に対して作中で殆どツッコミがないように見受けられるのが違和感。定義が曖昧に感じられます。
銀座破壊シーン、「なんでゴジラさんこんな怒ってはるん？」ってずっと思ってました。
あと浜辺美波さん凄いイイけど、ゴジラより頑丈じゃね？
怖いゴジラが好きな私としては素直に楽しむことが出来て満足です。細かいところに目をつぶれば一級のエンタメ邦画だと思います。
今作は「山﨑貴監督作品」、「ゴジラ映画」という面倒な括りがあると思うんですが、どちら側から見ても決して悪くはない１作だと思います。オススメです！
