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ゴジラ-1.0のコブラのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

周囲でも割と評判高めなので監督への分厚い色眼鏡は外して、なんならクッソ前のめりで鑑賞。色眼鏡も何も山崎作品観るの2本目だけども。


確かにVFXには息を呑んだ。ゴジさんに蹂躙される銀座の絶望感には恐れ慄いたし、なんなら冒頭の零式着陸のスケール感というか丁寧な映像仕事にはマジでワクワクした。震電とかいうピーキーなやつもワンオフ機/試作機好きにはたまらないモノがあった。








まあ人間共のアレコレについては舌がもげる程に舌打ちしたが。

女性陣(つっても二人しか出てこないけど)は別にいいよ。むしろ浜辺美波のキネマな貴賓は数少ないサムズアップポイントだったし。二人とも気の毒なくらい神木きゅんに奉仕する為だけの添え物でしたが、、、。

対して演技演出のリアリティラインはどの辺りに設定してんの?っていう男性陣。カリカチュアが過ぎるというかクソ陳腐というかいっそもうウンコというか。単純にワイの好みの問題でしょうが。


吉岡秀隆は永遠に困ってるし、佐々木何某は異物過ぎて泡吹いて失神しそうになるし、神木きゅんは相変わらず視認できるレベルの厨二臭漂わせていて、半径2メートルくらいの件でいつまでもウジウジしてるし。コレが一年戦争ならブライトさんに10連ビンタ喰らってますよ。まあ整備士にボコボコにされてましたが。

その整備士とのやり取りにもイライラ。一刻を争う事態だってのに、「震電の整備はそのナントカさんじゃないと(俺が救われないから)ダメだっ!」とかクッソ我儘言ってましてね。コレがグリプス戦役ならアストナージさんに鬼スパナ喰らってますよ。

自分のPTSD克服に日本の命運をかけるのやめてもらえます?いやそれともテメェのナニの克服が世界を救うっていうセカイ系やりたかったんですかね。


そんなヒト科オス共のナニを補うゴジさんの頑張りはマジで感服&眼福だったけど、今回のゴジさんって一体ナニモノなんですかね。別にただそこにいた、ってだけでも全然良いんですけど人間喰うわけでもないし、なんか銀座を縄張りにしたっ!とか誰かがサラりと言ってましたが、縄張り意識でわざわざ人混み目指してたんすかね。ご苦労な事だなぁ。



第二次大戦、太平洋戦争への日本の加害性についての言及がない事、自己犠牲の美化などの批判もあるとか。

ジャンル映画だしそこまで描くのは難しいとも思うし、個人的には美化してるとまでは思わなかったけど、まあ無邪気過ぎるなぁとは思った。

旧日本海軍(の兵器)vsゴジラをやりたいが為に終戦直後を選んだ訳でしょ?それは良いけど、もうちょい架空史に納得させて欲しいもの。鹵獲兵器を敗戦に燻ってる元海軍に気前よくあげるってのはなぁ。メリケンは1000歩譲るとして日本政府完全不在ってのは、、、。まあ「シンゴジへの逆張りで作った(キリっ」なとど言って憚らない人のようなので、“政府非介入•民草によるゴジラ打倒”っていう大目的ありきなんだろうけどね。雑な気はしますよ。



決してくさしたい訳ではない。

が、とにかく観る側のバランス感覚に超委ねられる作品であるのは間違いないし、ワイの三半規管はブッ壊れてるので激烈にキツかったっす。





追記
当時、「ダメージを与える」とか「メッセージが伝わる」って日常会話で使ってたんすかね。
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