水

ゴジラ-1.0の水のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

初ゴジラ。
ゴジラがすごい、だけじゃなくて人の気持ちとかが丁寧に描かれていてよかった。

死と向き合ってそれでも生を選ぶことが残された者の義務なのだと思った。
死を恐れ、生き残ったことを悔やんでいた敷島が死ぬ理由が典子の仇を討つことで、それでも生きようと思った理由はあき子だった。
この映画においては愛で世界を救える。

生き残ることの辛さが丁寧に描写されていて、何もかも失った人たちが希望を見つけていく様子に感動した。
戦争が終わったら、はい終わり!復興復興!って訳じゃなくて、生き残った人たちもそれぞれ戦ってたんだね。
典子の必死な「死んじゃだめです!」が刺さった。
典子たちは戦後の生きていくのがやっとの世界で、生きることを諦めなかったのに、わたしはこれでいいのかと自分を問いただすこともできた。
わたしは生きなくてはならない。そう思わせてくれた。

敷島が死を選びたくなった時、救ったのは典子で、典子が生を諦めた時、救ったのは敷島だった。
血の繋がりはなくても、3人の中にあったのは家族愛に違いないだろう。
仕事仲間の3人と典子、敷島、あき子の団らんシーンが幸せすぎるが故、典子の死の絶望が増す。

野田さんがあまりにもかっこいい。
「戦争に行かないことは幸せなことなんだぞ」に普段は明るい野田さんの、切なさとか優しさとかを感じてグッときた。
連れて行かないことが野田さんの愛。
絶望の瞬間に水島が来るの熱すぎ。

恨みがあるはずの敷島に生きろと言ってくれる橘さんかっこよすぎ。

役者さんの演技がすごすぎる。
本当の感情が伝わる。
特に安藤サクラさんの演技はいつも本物ですごい。

ゴジラデカすぎるだろー!
絶望、死、終わりを具現化したみたいな容貌。
溜め攻撃が、かっこよすぎる。
パワーが溜まっている様子が目視できるから、まずいまずいまずい感がすごい伝わっていい。
轟音上映で鑑賞したから、より迫力すごかった。
轟音上映やべぇ。アトラクション。
ゴジラの足音と鳴き声で、ズボンの裾震えるの楽しすぎ。スペクタクルすぎる。
役者さんの呼吸のリズムまで聞こえて、より没入できた。
音が鮮明なのはまだしも、静寂がめちゃくちゃ静寂なのすごかった。
観客の呼吸音まで聞こえる静寂。
絶対ポップコーン食べられない。

最初に船からゴジラに投げ込んだ爆弾、それBluetoothなの?と思ったら普通に有線だった。失敗!
水