いさみゅ

ゴジラ-1.0のいさみゅのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
5.0
IMAXでの鑑賞なのでスコア0.5は加点されていると思っていいが、とにかくゴジラの足音や熱戦時のビリビリとした地響きが衝撃的だった。この作品はどんな環境で見るか体験価値が全く違う。

結論として、ここ最近の映画で一番面白かった。
まず昨今の邦画には珍しくキャストが少ない。話題の俳優や名優で固めることをせず、主要な登場人物もせいぜい5人程度。このコンパクト具合がゴジラの強大さ、無慈悲さとの対比を強め、より畏怖の対象たらしめる工夫なのではと思った。

肝心のゴジラはというと、徹底的なまでの厄災として描かれている。そこまでやるかと言わんばかり、破壊の規模としてはシリーズ最高なのではないだろうか。
ゴジラ本来の姿としても原点回帰しており、それは音楽や音響にも言える。お決まりの楽曲は往年のファンとしてはスタンディングオベーションものだろう。
また、キャッチコピーの「戦後、日本。無から負へ。」は伊達じゃなく、グロテスクなまでに人類に仕打ちを与える様はもはや清々しいとも言える。

唯一思ったのは、ゴジラが破壊の限りを尽くすものの戦後日本としては優しすぎる世界なので、そこがファンタジーとして観れるかで合う合わないが分かれる気がした。
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