Blake1757

ゴジラ-1.0のBlake1757のレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
2.0
僕には合わない映画だった。サブプロットの「家族」の話しは余計だった。この映画の作り手はああいうのを入れとかないと商業映画として成り立たないと考えてるのだろうか。『シン・ゴジラ』はそういうのが無くても商業的に成功したと思うのだが。浜辺美波が悪い訳じゃないが、あの役自体が要らなかったと思う(ていうか、まんま「冷蔵庫の女」だし)。ラストも余りにご都合主義で白けた。
更に言えば、作品のテーマらしきものをそのまま直接的に叫ばせるようなシナリオも僕は好きではない。「俺の戦争は終わってない」という台詞を言わせるためのシーンということが透けて見えてしまい、興醒めを禁じ得なかった。
画(え)としてもゴジラが暴れるシーン以外は、全体的にショットに力がないし、音楽も使い方に工夫がなく曲調も古くさかったし(もちろん伊福部昭の「ゴジラ」だけは良かったが)。
スピルバーグが三回観たって話があるが、CGやVFXが「予算の割に凄い!」ってのの他にどこが良かったんだろう。

追記:
ラストシーンの「首筋のもの」について、鑑賞後にネットで「G細胞がどうの~」「ヒロインの怪我がどうの~」っていうのを見かけて、ゴジラ・シリーズよく知らなかったので、なるほどそういうのもあるのかとは思ったものの、シリーズ化が前提でない単体作品におけるその種の手法(ラストで続編につながるような伏線をチョイ見せする手法)については、僕は明確に嫌いです。それは余韻を残すこととも、終幕後の人物の「その先」を想像させることとも、結末を観客に委ねることとも全く異なる、作り手の単なる自己満足だと考えます。
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