キャストに罪はないが、キャスティングと時代設定のおかげでさながら『連続テレビ小説 ごじら』の様相であった。ツッコミどころはあえてこしらえたウィークポイントであり、"ごちごちに固めすぎたらゴジラではない"という美学と評価したい。
今回も物語の山場の山場でゴジラ♩ゴジラ♩がドヤ顔で流れてくるのがあまりにも楽しすぎ。待ってましたと場内は縦乗り。ノリ遅れたインバウンド客よ、これが日本のエンターテイメントだ。
未曾有の大災害から少しずつ復興を重ねていた日本を「この国はスクラップアンドビルドでのし上がってきた。だから今回も絶対に立ち直れる」と鼓舞する台詞に心揺さぶられた前作と比較すれば主題はぼやけすぎて意味不明だが映像の見せ場は申し分なく。何よりアメリカやヨーロッパでヒットした事実がとても喜ばしい。渋谷区公共トイレ事業広報映像はいいから、こっちでオスカー持って帰ってきて！
