daiyuuki

ゴジラ-1.0のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.3
戦後、焦土と化した日本。敷島浩一(神木隆之介)は戦争から生還するも家族を失い、荒廃した町で同じく両親を亡くした大石典子(浜辺美波)と出会う。
敷島は米軍が戦争中に残した機雷の撤去作業の仕事に就き、特設掃海艇・新生丸艇長の秋津淸治(佐々木蔵之介)、乗組員の水島四郎(山田裕貴)、元技術士官の野田健治(吉岡秀隆)と出会う。
生活にも余裕ができ、敷島は秋津らに典子との正式な結婚を勧められるが、戦争とゴジラによるトラウマを抱える敷島は関係の進展に踏み出せない。
1946年(昭和21年)夏。ビキニ環礁で行われた米軍による核実験「クロスロード作戦」により、その近海にいたゴジラは被曝し、体を焼き尽くされたが、それによってゴジラの細胞内でエラーが発生し、その体は体高50.1メートルまでに巨大化する。1947年(昭和22年)5月。赤ん坊だった明子は歩けるほどに成長し、隣人の太田燈子(安藤サクラ)の世話になりながら典子は自立するために銀座で働き始めていた。
一方、巨大化したゴジラは活動範囲を広げ、日本を新たな縄張りとすべく日本へ進行する。
そして米国の艦船や潜水艦が謎の被害に遭う事態が発生し、発生場所の時期などから巨大生物(ゴジラ)が日本に向かっていると推測し、米国防省は日本政府に打診する。
そんななか、謎の巨大生物が上陸。
ゴジラと名付けられたその生物は、戦争で傷ついた日本をさらに破壊し尽くそうとする。
敷島たちは、日本政府からゴジラ討伐を命じられる。
武器は、回収した機雷と20ミリ機関銃のみ。
そして日本に残るものの総力戦。
残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。
ゴジラ70周年記念作品、実写版30作目。
舞台は戦後の日本。何もかもを失い、「無(ゼロ)」になった焦土に突如としてゴジラが上陸。その脅威的な力で日本を「負(マイナス)」に叩き落とそうとする。
戦争を生き延びた人々の新たな闘いが始まる。
監督・脚本・VFXは山崎貴。主演は神木隆之介、ヒロインに浜辺美波。
第1作「ゴジラ」(1954年)と同じく11月3日に公開。山崎貴監督と白組のVFX技術が高く評価され、2024年3月11日(日本時間)、第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞。日本映画の同部門受賞は史上初。
ゴジラのオリジンは、シリーズ第1作に忠実で、特攻任務からも一度はゴジラから恐怖で逃げゴジラにより大事な人を亡くした元特攻隊員の敷島や戦争で肉親を亡くした元軍人たちが、もう2度と大事な家族や国土を失わない為に民間の力を結集してゴジラに立ち向かう展開が、胸熱。
冒頭の大戸島の日本陸軍整備隊をゴジラが、真夜中に襲うシーンでは暗闇の中で圧倒的な無慈悲なパワーを見せる恐ろしさが迫力満点。
中盤の銀座を舞台に、ゴジラが電車を噛み砕き国会議事堂などを火焔放射で薙ぎ払い戦車も太刀打ち出来ない無敵な強さを見せるスペクタクルシーンでは、「シン・ゴジラ」での「ヤシオリ作戦」に対するアンサーを折り込みつつ、ゴジラが熱線で全てを焼き払う迫力満点のスペクタクルが楽しめる。
クライマックスの民間の力と叡智を結集した「海神作戦」では、敷島たちの今度こそ日本を守り抜くというリベンジと科学者の叡智と元軍人の限られた装備で、力で勝るゴジラを打倒するという胸熱なスペクタルアクションが楽しめる。
官僚とオタクの団結力でゴジラに挑む「シン・ゴジラ」と市民目線でゴジラとの戦いを描く今作と比較して楽しめる怪獣映画。
daiyuuki

daiyuuki