kenbowbow

ゴジラ-1.0のkenbowbowのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.5
アマプラ配信になったので早速。

その映像クオリティは凄い。
ゴジラのディテールの描き出しが実にリアルで、今までで一番非情で残酷なゴジラには、人々の絶望感を映し出すの対局として、このリアリティが必要だったと思う。

一方で難点は脚本。

ゴジラ映画じゃなければ、浜辺美波が出てなければ、冒頭10分で止めてた。

従来のシリーズより登場人物の設定をディープにしたのは分かる。が、ミクロな展開要るか?
セリフはどこかで聞いたことあるパッチワークだし、ストーリー展開も、ラストも何のサプライズも捻りもない。

特に、終戦直後という時代設定は今回非常に重要だと思うが、
戦地から帰ってきた、また終戦から数年も経ってない人々の心情に一番適したセリフの数々とは思えなかったのが残念。

そのあたりは多くの戦中ドラマを作ってきた朝ドラを見習ったほうがいい。

そもそもゴジラというスーパービッグスケールと個人的なミクロのモチベーションをつなげる設定は無理がある。

現実のマルチバースと言えるくらいにクオリティが高い映像なのだから、
いっそのこと浜辺美波を超人にしてマーベル的にしちゃうとか、それくらい振り切ってても観客はついてくると思う。

いや、見ている感覚が非常にマーベルシネマに近かったんだよね。

そんな中、一つの作品の中で人相が別人?と思うくらい変幻自在な演技をする神木隆之介には脱帽。
kenbowbow

kenbowbow