こんろ

ゴジラ-1.0のこんろのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.5
戦後ゴジラ!この発想はなかった。劇中の覚悟が、初代に近い価値観かもしれません。いや素晴らしい発想に震えます。

ゴジラ作品、と言うより、神木隆之介作品、と言った方がしっくりくるくらい、彼の演技炸裂してます。いやほんとすごい。震えて泣きました。

これってどちらかと言うと、戦後の描写に強い監督が、戦争のPTSDを乗り越えたカタルシスを表現したい、が先にあって、ゴジラはその為の材料だったんじゃないか、って気もします。

前半観てるとき、これもうトラウマ映画じゃん辛すぎる...って思ってましたが、神木隆之介の自分とのけじめ演技が派手で素晴らしく。ラストは整備士さんとのアイコンタクトくらいあってほしいなあ。

あのラストの攻撃を70周年作品で作り、海外にも評価されていることに未来を感じます。いろんな評価があると思いますが、私は好きです。

時代背景があるからでしょうか、覚悟の美しさ、尊さ、強さなど、めいいっぱい浴びられます。
ただ、ゴジラがちょっと男前すぎて個人的に残念。生物を超越したような、淡々とした存在であってほしいなと今回も感じます。呉爾羅。

目の怪我は芹沢博士を彷彿とさせたいのですかね。あと肉片が飛び散って、と言う事態からも...首のアレはそういうことですかね。ちょっとこの作風には要らなかったかもしれません。