見てられないシーンは多少なりともあるが、見る価値は大いにあると思う。これは見てて不快、見ててしんどいっていう感想で終わらしてはいけないような気がした。まるで当事者視点で見ているかのうよな錯覚に陥ってワンカットということを忘れていた。
日本は多民族国家じゃないから他人事のようにこの映画を見がちだと思うし、こういった経験は中々ないかもしれない。自分も経験は無い。仮に日本人が海外に行ったら、今でも案外普通に差別されると思う。今現在人種差別の問題が浮き彫りになってきているけど、社会の体制だったり、人間から差別の思想がなくなるのは数十年後だと思う。(残念ながら完全にはなくならないとは思うけど)自分では差別していないと思っていても、すでにイデオロギーとして備わっている可能性もあるので、自分を見つめ直すいい機会になった。自分を育てることが他人を守ることにも繋がるかも。貴方の隣の人も表ではソフトにクワイエットに振舞っているだけかもよというタイトル素晴らしい。
しかし、この監督のデビュー作がこの作品とは驚き。この反骨心というか精神が少しばかりNirvanaに似ているような、似ていないような。この監督の今後が楽しみ。
