まちなか

ソフト/クワイエットのまちなかのレビュー・感想・評価

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)
3.8
#809 『ソフト/クワイエット』

非常に惜しい、あと一歩の傑作。

予告編みるにレイシストの主婦集団が黄色人種か黒人に対し、ネチネチ精神的いじめをしていく物語かなと思ったけど、
事態はまさかまさかのドン底へ...

冒頭に教師エミリーの黒人軽視感と、
子供に代弁させるという卑しい性格までわからせる。
(これが彼女の常識かと思いきや、子供を迎えにきたお母さんは息子をエミリーから遠ざけるんだよね。)

会合で初めて会ったにも関わらず意気投合したレイシストBBAたち。笑
(神父に嫌われている、周りから疎まれている存在だとわからせる)

集まったメンバーはというと、
日々の生活に不満を抱えた人たちばっかり。
子作り、刑務所歴、育児に疲弊、貧困
とそれぞれ問題を抱える彼女たちが、
1人のアジア人にターゲットを絞り、
まるで学生ノリのごとく、日々のストレスを晴らすべくとんでもないことを起こす。 

この行き当たりバッタリ感が爽快にも観てとれるし、ワンカット描くのに実に適している。
ただ、犯行シーンは生々しくもあったが、
逆に緊迫感にかけるシーンもあったのでは。

ラストの描き方も秀逸で、
レイシストたちの最悪な結末までみたい気持ちになった。

きょうまで公開の断捨離パラダイスが見たかったけど時間が間に合わなくてこっち観たけど、それはそれでアリだったな。
まちなか

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