このレビューはネタバレを含みます
「白人至上主義者から目を逸らすことはできるし、そうすると白人至上主義者がいなくなったような錯覚に陥る。その方がお互い楽なのだが、その行為自体が白人至上主義者を支えている。」
公式HPの監督メッセージを是非みなさん読んでください。何故ワンカットで撮影することに決めたのかなども書いてありました。ベス・デ・アラウージョ監督は母親が中国系アメリカ人で愛する妹さんがいるらしく、被害に遭った姉妹はなんとなく監督自身がモデルになっているみたいです。
正直エミリーたちに対しては馬鹿やな〜と思ったけれど、滅多にいないサイコパスより、どこにでもいるお調子者の方が自分にとって脅威になる可能性が高いのかもしれない。し、自分の中にもそのお調子者はいるかもしれないから気をつけたいです。旦那は止めてたのに巻き込まれて可哀想だと思ったけれど、そうじゃないですね。この旦那のようにエミリーたちがやっていることから目を逸らすこと、その行為こそがエミリーたちの存在を支えている。この旦那も被害者だよなと少しでも思った自分の考えを改められてよかったです。
「現実逃避できるエンターテイメントの映画と同じくらい、疑問を投げかける映画も歓迎されるべき」だけれど、きっと考えている人は考え続けて、考えない人は一生考えないのでしょう。そしてきっとこんなことを長々書いている私も、考えているようで考え足りていないと思います。そのような意識はずっと持ち続けたいです。ちょっと長くなりすぎたので最後に効果音つけます。ほや〜ん。