アロユニ

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 エクステンデッド版のアロユニのレビュー・感想・評価

3.0

追加シーンは総じて満足。だがやはり悔いが残る…


4K UHDにて鑑賞。

個人的に好きになれなかった本作だが、期待をぶちアゲて観てしまった反省も含めて再挑戦。せっかくなのでエクステンデッド版で。


早速、冒頭は6500万年前のシーンからスタート。当時IMAXなどで予告上映されてた映像と一緒?だが、完結作に相応しい導入は圧巻。


あとは主に会話シーンの追加で、劇場版を補完するような形に。

グラント博士の登場シーン、若い子たちがスマホ弄りながら「Tレックスとか90年代からいるやんw」と発掘作業をバカにするシーンが印象的。

確かに、この世界じゃすでに『ジュラシック・パーク』の頃から恐竜がいるのが当たり前なのかと再認識。そりゃZ世代的には何の価値もないわな。

その事実に苦笑するアランの表情に哀愁を感じる。



2回目は落ち着いて観れたので、"戦犯イナゴ"が脚本上必要であったことに、ちょっとだけ納得できた。というか、エクステンデッド版ではイナゴの真相が変更?されている。

遺伝子操作と人類のエゴがシリーズ通じてテーマにあったことは確か。その過程での失敗がイナゴだったのは、恐竜を"悪"として描きたくない完結作ならではの気遣いだったのかも。


とはいえ、なおさらこの遺伝子操作によって蘇った恐竜たちとの向き合い方を、もっと丁寧に掘り下げ、完結作としての一つの解を示すべきだったと思う。

「夕日をバックにゾウと歩くトリケラトプス」の絵柄だけでは、説得力が弱い。


マルコム博士が語っていたように、遺伝子操作に対しての人類の「意識改革」だけが、恐竜との共存を実現させる道だったはず。

その意識改革の相手がイナゴでは困る。というか、わざわざこのシリーズでやらなくていい。

この作品が一番致命的なのは、「恐竜がいなくても少しリライトするだけで脚本が成り立ってしまう」ところだと、申し訳ないが認識を改めた。


それでも、過去作オマージュが大小問わず盛り込まれているのは純粋に楽しいし、メイキング特典を観ると、新旧キャストの共演がやはり劇的で、それだけで価値のある作品だと感じられた。


あと、最後のティラノvsギガノトのバトル。テリジノの参戦はやはり好きになれないが、エクステンデッド版では冒頭の追加シーンで2者のデスマッチが挿入されているので、6500万年越しのリベンジマッチと思うと、結構アツい展開に思える。


少しだけ、スコアアップ。


あれ、こんな長文書いちゃって、やっぱ好きなんかも。笑
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