ろくちゃん

ロスト・フライトのろくちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ロスト・フライト(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

試写会で鑑賞。

パリ?から東京行きの旅客機は悪天候による事故でフィリピンにある島に不時着する。
ジェラルド・バトラー演じる機長と乗り合わせていたマイク・コルター演じる移送中の殺人犯は救助を呼びに行くのだが、その間に他の乗客達はこの島を牛耳っている「分離独立派」に人質として捕えられてしまう。そこで、機長と殺人犯が手を組んで人質を救出する話だ。

この作品、冒頭から様々な要素を作品内に散りばめているが、それらはほとんど物語上、重要ではない。
ただ作品の緊張感を持続させる装置として寄与している。
「これは何か意味があるのか?」と考えているうちに、次の事件が起きるといった塩梅だ。

従って、「分離独立派」は明らかにイスラム過激派をモチーフにしているが、そこに強い政治的なメッセージが描かれているわけではない。

ただ、かなりアクション(銃撃戦のシーン)が長い。しかも、「強力な武器で敵を圧倒する快感」が描かれている。
これにはかなり閉口させられる。
「善良な乗客を人質にとる無法者は皆殺しにしても構わない」と言わんばかりに殺しまくるのだ。

しかも「正義」の方の機長は、元々大手航空会社に勤めていたが、暴力事件によりLCCな転職している。そんな機長と移送中の殺人犯が、殺しまくるのだ。

現実の世界が今のように混沌としている状況で、本作のような「白人仕草さ」の作品がいまだに存在することに驚きを禁じ得ない。