KOTAYOSHIDA

ロスト・フライトのKOTAYOSHIDAのレビュー・感想・評価

ロスト・フライト(2022年製作の映画)
3.6
めちゃくちゃ丁度いい映画。午後ロー系アクションスリラーとして1級品。とにかくジェラルド・バトラーが凄い、そんなに凄いことある?と感嘆してしまう1本。

あらすじとしては「ゲリラ組織が支配する島に不時着した飛行機の機長が、犯罪者と手を組みながら窮地を乗り越えていく姿を描いたサバイバルアクション(映画.comより)」ということで、これ以上のことは起きない代わりに「これ」がもの凄い強度で展開されます。ジェラルド・バトラーの顔圧も凄い。それが良い。そういうのを待ってました僕は。

正直不時着して以降の展開は結構粗いですよ。しかもかなりご都合主義でホイホイ物事が進む。しかしそういうのこそがこういうB級寄りのジャンル映画の味でしょう。「ロスト・フライト」という邦題の時点で大体予想つくし。そういうご都合主義B級午後ロー系アクションスリラーが映画館で観れる。ここにこの映画の価値はあると思います。

とはいえ序盤のフライトのシークエンスはかなり良い。飛行機に乗り込む処から丁寧に描かれるので(急に逮捕された犯罪者が搬送で乗り込んできた展開は粗いが)、いざ墜落するかも!?みたいな流れにすんなりライドできる。コックピットから正面の景色が観えるショットのまま離陸したシーンが特に良く、映画館の大画面も手伝って実際に飛行機が離陸する時のGを感じているような気持になりました。そんな感じで序盤とクライマックスの飛行機のシーンは普通にめちゃくちゃ良かったと思います。ジェラルド・バトラーがとにかく操縦の天才で絶対に墜落するだろみたいな限界の状況を操縦の技術だけでギリギリ乗り越えるわけですよね。ご都合主義的ではあるんだけどそこが結構ちゃんと映画としてよく出来てる。流石原題が「PLANE」なだけある。

中盤以降のゲリラとの戦いは観たことあるやつです。散々観たあのシーンみたいな戦いが描かれます。でも良いです。この映画はPLANEがメインなので。まぁゲリラとの戦いって大体こういう感じでしか撮れないよね~みたいなノリで軽く観ましょう。

大作かと言えば大作では全然ないのだけど、午後ロー系アクションとして映画館で観るのに最適な1本。是非映画館で観よう。
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