ハル

ロスト・フライトのハルのレビュー・感想・評価

ロスト・フライト(2022年製作の映画)
3.8
わかりやすくフライトパニックからの脱出アクションを楽しめる良作だった。
嵐によって緊急着陸した先は武装集団に支配された無法地帯。
乗客を守りつつ脱出しなければならないという過酷なミッションを課せられたパイロットのブロディ・トランス(ジェラルド・バトラー)
勿論、飛行機は故障中。

敵がうようよいる中で本社と連絡を取るために電話の使えるエリアを探したり、敵と戦ったり。
ハラハラ・ドキドキした気持ちと臨場感を存分に味わえる展開。
パイロットとはいえ元空軍所属だけあっ
て、戦闘能力高めで人格者のブロディを演じたジェラルド・バトラーの芝居が実に素晴らしかった。
本物のパイロットにしか見えないリアルな装い、乗客への説明のくだりや一つ一つの所作など、丁寧そのもの。
細部に至るまで人物を掘り下げ、取り組んでいるのが深く伝わってきた。

さらに収容先へ移動中の殺人犯が実は良いヤツだったというのも熱いね。
ブロディとのナイスコンビが結成され、友情シーンもいくつか。
最後の間際「俺はついていけない、健闘を祈る」とブロディトランスに別れを告げて、一人島に残ったのは彼らしく、「贖罪は思いもしない場所でなされる」という司祭の言葉が沁みてくる。

切れ者の司令官もお気に入りの人物。
非常事態の最中、臨機応変に最適解をバンバン考え出し、遠く離れた場所からでも戦況を変えていく手腕は格好良かったな!

各メンツの活躍が気持ちよく、テンポ感に優れ、エンドロールへの流れもスムーズ。
何気なくセレクトしたため、多くを期待していなかった作品だが、満足度高めな一作だった。
事前情報無しでフラッと立ち寄っても十分楽しめますし、万人向けのアクション映画としてオススメです。
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