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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)のcalinkolincaのレビュー・感想・評価

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SixTONESの京本大我さんが灰原哀ちゃんの大ファンで、灰原哀ちゃんが気になっていたので金曜ロードショーで放送されるこの機会に観てみました。

名探偵コナンシリーズを観るのが初めてで、登場人物の関係性もよく知りませんでしたが冒頭にちゃんとこれまでの説明があり、所見の私にもやさしい作りになっており、安心しました。

子ども向けのアニメかと思っていたら、コナンくんは見た目は子どもだけれど中身はしっかりした高校生で頭脳明晰の探偵。ストーリーも、わかりやすい勧善懲悪ではなく敵である組織の女性のひとりにも哀しい過去があったりして、脇役である登場人物の背景に厚みを感じましたし、物語の根底にも灰原哀ちゃんと囚われた親友、ナオミさんの哀しい思い出に起因する「人種差別」「世代間の差別」「世界平和」へのメッセージが含まれており、私こそが「名探偵コナンは子どもが観るもの」という色眼鏡をかけていたことに気付かされました。世代を選ばないストーリー性。だからこのシリーズには大人の方のファンが多いのですね。

そして、何よりこの映画のメインキャラクター、灰原哀ちゃんというキャラクターの魅力。
クールビューティだけれど実は優しい心を持つ灰原哀ちゃんの魅力をひとことで言い表してしまったようなオープニングから始まり、ナオミさんとの友情、生命を断つつもりで薬を飲み、「一度死んだ」はずの灰原哀ちゃんがはからずも子どもの姿になってしまった壮絶な過去。
そしてコナンくんや子どもたち、蘭姉ちゃんという「優しくて強い」大人たちと生きることで「世代間の差別なんてない」とその身で体験したことで「生きること」に少し希望を見出していると思わせる、灰原哀ちゃんという「宿命」が持つせつなさ。

灰原哀ちゃんがなぜこんなに人気があり、京本大我さんが灰原哀ちゃんに心奪われている理由がこの作品を一度観ただけでわかりました笑

映画ならではと思われるスケールの大きさ、アクションにもハラハラしましたし、とりあえずおばちゃんとしてはコナンくん(工藤くん)と蘭姉ちゃんと灰原哀ちゃんの関係性の行方が気になって仕方ないので、アニメシリーズ見ますね!
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