ずどこんちょ

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)のずどこんちょのレビュー・感想・評価

3.3
インターポールが開発した世界中の防犯カメラをつなげて監視できる新たな施設が作られました。

そこで取り入れられた老若認証という新たな監視システムの導入により、黒ずくめの組織に灰原哀がシェリーであることが発覚してしまいます。
なんということでしょう。原作設定に大きく踏み込んだストーリー。過去一、大胆な試みです。大胆すぎて今後の原作への影響が気になってしまいます。
原作ファンも含めて、コナンを追ってきた人なら鑑賞必須かと。

黒ずくめの組織もまた過去一で暗躍しております。
防犯カメラを統一的に管理するシステムを手に入れ、自分たちの痕跡を消し去ろうとしているのです。開発者を拉致し、彼女に言うことを聞かせるため、彼女の父親を狙撃するなど、改めて黒ずくめの残酷さを見せてくれます。
最終的に一命は取り留めたようですが、最近では黒ずくめの組織のミッションがコナンや赤井らに悉く阻まれているため、そこで暗殺に成功するという残酷さがあっても良かったと思いました。

CIA諜報員であり黒ずくめの組織に潜入捜査しているキールもまた、本作ではかつてない活躍をしています。
捕えられた灰原を逃がす手筈を整えたり、灰原を抹殺しようとするジンの手を止めてジンから正体を疑われたり。本作では諜報員としての立場を危うくしてまでも彼女は人助けに手を貸してくれるのです。

灰原に自分のメガネを貸して、「知ってるか?そいつをかけてると正体が絶対バレねーんだ」の名言は久しぶりで懐かしかったです。
ただ、コナンも思わせぶりな態度で灰原を翻弄して罪な男です。今回は灰原に感情移入するシーンが豊富に盛り込まれていたのでキザ過ぎるコナンにちょっと辟易してしまいました。