【怪物】
※fans voice様の試写会にて鑑賞。
やはり"子供を取り巻く事件"と言うのは、大人達だけで解決させるのはあまりに危険だ。
"生きづらさ"に拍車がかかる世の中。それと同時に、子供達を取り巻く様々な事柄も複雑化している。"いじめ"や"虐待"の件数やそのケースも年々と多くなったり、変わってきている。だからこそ、大人達のやり方だけで解決させる事なく、子供達の声をゆっくりそして"しっかり聞いてあげる事"が大事なのだ。
問題はそれを"導き出す環境"だ。
それは子供達のありのままを受け入れ、発言いわゆる"曝け出せる環境"。そう、それは"子供達自身が知ってる場所そして仲間"だ。
そう…劇中で言う、"湊と依里"の関係と自然と触れられる2人の秘密基地と化した"廃線跡"。"大人の力では感じられない力"がそこにあるのだと感じ、涙が出た。それと同時に、その光景がとてつもなく美しい。その光景を更に彩る"坂本龍一"さんの音楽。
これは現代社会にとんでもない一撃を与える、そしていじめの経験者である私としても、一瞬たりとも見逃せなかった、"是枝"監督の渾身の一作となった。
この劇中の一連の出来事の中での、「怪物」とは"一体誰の事なのか"?いやそもそも、そんなのが"本当に存在するのか"?
その答えを、皆さんには本編を見て、見出してほしいです。