パルパティーン

怪物のパルパティーンのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.2
6月公開映画1本目は怪物!
是枝監督の作品を久しびりに見たけど、やはり難しい。予告編も「怪物だーれだ」というインパクトの強い言葉のみで多くは明かさないのが素晴らしい。最近の映画は予告編で多く見せすぎているようにしか思えない。いい意味で期待を裏切るならいいが、今のところそんなことはほとんどない。

この映画を語るほどの言葉が出てこない。言語化しにくい。もっと語彙力が欲しい。
登場人物それぞれの出来事や考え、価値観など入り混じり物語を大きくしているように思った。最初は学校側の対応のクソさには中指を立てたくなるほどであった。最初の部分は安藤サクラ目線で見た表面上での出来事でしかない。物事を多角的に見ないといけないということを教えてくれている映画である。この感じたことももしかしたら表面上でしかないかもしれない。

多感な時期である小学校高学年でクラスの環境や家の環境などその人を取りまとめる環境が人格や性格を形成していくと思っているので、湊と依里2人の環境がこのような出来事を引き起こしていると思った。様々な要因が重なっているのもあるが、怪物は校長の周りの奴らと依をいじめていた奴らかなと思う。特にいじめをしていた奴らのメガネ野郎はクソ野郎だった。そいつはもう1人の主犯格と一緒になってキャッキャ騒いでるだけで1人では何にもできない野郎かなと個人的に感じた。

依里はいじめられて家でも病気であると罵られ、小学校高学年には酷な環境だがそんなこと気にしないようなそぶりができる暗い大人なんじゃないかな。しかしその心の中は計り知れない。
湊は周りの目を気にしながらも依里と友達でいることで時を忘れ楽しく遊ぶ姿が本来の彼ではないかな。

だめだ言葉が出てこない。書きたいことが出てこない。いろんな人の感想や考察を通じてもう一回見たい。それくらい考えさせられる映画であった。


2023年56本目