awatan

怪物のawatanのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった…!!
是枝監督の映画はいつも面白いけど、やっぱり脚本が良いのかいつも以上に面白かった…2時間あっという間だった

前半は母親目線で、なにこの胸糞展開…と思っていたら
後半に伏線回収で各キャストの印象が一変。
何気ない普段のニュースや出来事でも、こういう裏のストーリーを知らずに偏った見方をしてきているんだろうな…と自分が怖くなった。

いちばん不憫に感じたのはホリ先生…

途中からよヨリくんとミナトくんのターンでは、不穏な空気がなくなって2人の世界みたいだった。

誰かが誰かを怪物と思っても
ちがう誰かはその人に救われていて
複雑〜〜〜。

テンポよく進む展開にドキドキしていたけど、エンドが…
いや、あのシーンはめっちゃ美しくて素敵だった、とっても。

でも色んな人の目線で展開されてるからこそ、少しでもみんなが希望を持てる終わり方にしてほしかったなーなんて
映画に夢を求めてしまいました
最近疲れてるからかな。笑

坂本龍一さんの音楽もとてもよかったです。
豪華な人が集まって期待値も高まるだろうに、しっかり面白い映画ですごいな〜と尊敬。

1900円でこれが見れちゃうのほんとありがたい。


追記
まだまだ余韻に浸っており笑、
やっぱり脚本が素晴らしいなと思い返す…

登場人物それぞれの視点による偏った見方、
そして大人が無意識にかける言葉で多様性を封じられ、本当のことを言えなくなる子どもたち、
何気ない台詞にこれが散りばめられ、メッセージを伝えながら1つの物語になっていることに改めて感動。

台詞や行動やタイミングで、やり過ぎな印象で違和感に感じたり
さりげないとか言葉足らずすぎてわかりづらかったり
そういうストーリーってたくさんあるし、
観た後に
あそこがモヤったな
あれはなんだった?
となるんだけど、

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例えばパラサイト、面白かったんだけど
ラストに主人公のお父さんが急にキレてやらかしちゃうとこが
え?いまそんなことでキレる?
ってちょっと思ってしまったり
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今作はそうならないってのがほんとにすごくて、終始ドキドキしながら集中して観てたな〜
わかりやすすぎず、でもわかる、というバランスが最高でした。
予告やポスターと印象がちがうのもイイ!
awatan

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