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怪物のmorichiのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしいクリエイターたちに、
怪物級の演者が加わって本当に圧巻の作品でした。
坂本裕二さんからこの作品について情報が出された後、音楽:坂本龍一という文字を見て、奇跡か?!と思って楽しみにしていた数ヶ月後、訃報が。
小さい頃から、寝る時のBGMに坂本龍一をチョイスしていた私にとって、この知らせはとても哀しく残念な気持ちで、人生のうちに一度も生の演奏を聴くことができなかったことが今でも悔しい。

待ちに待ったけれど、上映日が嵐の日っていうのもなんか偶然ですごいね🌪
題材としては結構重たくて、決して幸せな物語ではないんだけど、子供二人の世界というか、大人がいない秘密基地や帰り道のシーンが美しすぎて、一生あの情景は忘れないなって思った。彼らの幸せな時間が一生続けばいいのにと思った。
CTを撮って、本当に僕に異常はなかったかって聞いた理由が分かった時に心が鷲掴みされた感じで、痛くて、涙が溢れ出てきた。
白線超えたら地獄とか、幸せになれないのがバレるとか、ところどころ坂本裕二さんらしい言い回しはやっぱり好きだった。

色んな絵の具が混ざって、どんどん汚い黒色に近づいて複雑な感情になって、途中泣いてしまったりもしたけど、最後全部水に流されたような感覚。
Aquaが流れて、、とにかくもう、その後の余韻がすごかった……。
「誰もが怪物になりうる」がテーマだと是枝監督が話しているけれど、本当は怪物なんて居ないっていう見方もできるよなぁとか……。

私特の大好きな脚本家と大好きな音楽家が交わる奇跡の作品🥲
本当になんの予備知識もなく、観て欲しいなと思います!!!
田中裕子は相変わらず異次元すぎて笑っちゃうかんじです。
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