アヤ

怪物のアヤのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.4
隣の席で観ていたおじさんが、足組んで靴を脱いだ状態の足をこっちに向けてて、そのままずっと指先うにょうにょ動かしてるのがどうやっても席の位置的に視界に入ってしまって😑そんな集中できない環境でもいちいち惹き込まれて、知らん間に泣いてたからあのまま諦めて席立ち上がらなくてよかった!

真相がわかるにつれて、あのセリフは、あの行動はって実はいろんなところに伏線があったことがわかっていく。視点も変わるので混乱して一見複雑そう。でも意外と理解しやすく、だから違和感なく抵抗なくそれぞれの気持ちに感情移入できた。全員が何かしら傷ついてる。
その中で校長の気持ちはよくわからなかったし、ものすごく悪人にも見えたし、でもだからこそ途中のシーンで本当はって思わずには観ていれなかった。セリフが少ないし、実際何を思っていたのかも語られることがなかったけど、語らずして校長の感情をものすごく想像させられた。

でもこの映画の中で一番主役にあたるのは子どもたち。
ものすごくハッピーな展開なわけではないのに、ずっと終始辛い気持ちを想像させられるシーンも続くのに、見終わったあと、なぜかほっこりした気持ちと切ない感じが残るのなんでやろう。
アヤ

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