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怪物のぴをのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.5
流言やデマが錯綜し、地域や学校という狭い社会の中ならでは息苦しさが非常にリアルでもどかしい気持ちになった。(舞台が山に囲まれた諏訪の盆地であることも相まってより顕著に)
1つの側面から見えている事が正しいとは限らず、人の伝え方や捉え方にもよって本質が変化してしまう難しさ。これは現実だけでなく、SNSなどにも通ずる事であるため、映画を観ているこちら側に投げかけているように感じた。
タイトルである「怪物」とは自分自身でもあり、他人でもある。すなわち、誰しも怪物になりうる。そして、誰しもがその怪物に抑圧されている。
視点の変化による怪物の移り変わりが非常に面白かった。
是枝監督の作品の中で1番好きな作品になった。
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