怪物のozpのネタバレレビュー・内容・結末

特にコミュニケーションにおける、振り翳した正義や優しさは視点を変えたときに暴力にもなり得る的なことが主題であるのならそこまで新しさはないし羅生門形式でミステリー要素を入れるならおざなりな事柄があって腑に落ちない(冒頭から何度も発せられる「豚の脳〜」についてフォローあった？)。大人を露悪的に描き子供を美しく描くのは是枝さんらしさがあるけど扱うトピックが学校であり虐めならばリアリティを追求して然るべきで、特に中村獅童のところとか何らかの解なり主張なりが欲しかった。それだけならまだしもああ性自認の話まで持ち出してくるのね…となってしまってそこもどうも深みもなく、いじめも性自認もこの構成にする要素としか感じられなかった。このあらゆる要素を詰め込んだはいいもののおざなりのままラストで強引に終わらせる感じ、細田守みがあると思ったらプロデューサーが同じ方で納得。