とりあえず2回観ました。
練りに練った脚本に、美しい映像、引き込まれる演技、そして劇伴。文句なし！
あとはこの物語が受け手の肌に合うか合わないかだけの問題。自分はあえてこのスコアです。
東京エキストラNOTESに昨年7月の諏訪でボランティアエキストラの募集が出ていたので長野県で撮影しているのは知っていたが、これはロケハンの完全勝利ですね。相当念入りに時間をかけて取材して廻ったんだろう。近藤龍人氏の撮影が本当に美しい。
ネタバレっぽいのはまずいかなと気を使いつつ枝葉の部分を少しだけ。
1章の瑛太さんの目つきが逝っちゃっている。あれでは騙されるというかそういう目線で観客は観てしまう。子どもたちだって嘘をついているし。2章ではその目つき自体が変化しているんだけど、これは演出としてワザとそうしているのか？1章は母親の目を通して観客に見せているからこその演出なのかな？
序盤から諏訪湖の水門で水が流れる映像がインサートされる。これが何度も。恐らく意味（台風や校長先生）があるのだろう。今は映画を観るときにこうした何気ないインサート映像を（今回は2章での管楽器の音も）「監督自身になんらかの意図がある」と注意深く鑑賞している。
2章の高畑充希さん、あのうす〜い感じwの演出・演技は個人的に好物です。
星川君のTシャツのロゴが
「WORKING CLASS」
こんなTシャツを着させる親って？？
これ英語圏の人の感想を聞いてみたい。
田中裕子・中村獅童両氏の視点をもっと掘り下げてみたら面白かったのかもしれない。でもそれだと間延びして自分の苦手な長尺になるかな？ 1クールのテレビドラマではないからね。
クィアの描写は必要あったのかな？
わかる人だけがわかる控えめな表現の方がかえってジワっとくるような気がしたのだが。でもラストシーンで柵が無かったのにはジワっときた。
最後に不謹慎な話だけど、この映画の公開初日が台風の影響した豪雨の日だったことは後々語られるのかもですね。
