"僕は可哀想じゃない"
観終わってまず感じたのは、緻密かつ高度に完成された作品を観させてもらったという感覚だった。
情報解禁されてから絶対観ることは決めていたけど、周りの評価がとても高かったので、ネタバレ踏まないようヒヤヒヤしないためにも予定を早めて観たのは正解だった。
お二人の作品でお馴染みの俳優さんたちが出ていたのは信頼しかなかったし、迫真の演技力のおかげで没入感が半端ない作品を久々に映画館で観れた気がした。
音の演出、途中のキラキラ光る映像、台詞ではなく演技や映像で語られるところがとても好きだった。後半のシーンはずっと号泣だったし、坂本龍一さんの追悼クレジットでまた泣いた。
作品の最終的な解釈については、皆さんの感想を見ながら共感できたり、新たな発見があったりしたので、自分の中でもう少し考えてみたいと思った。
まだ簡単に言葉に落とし込みたくない感じ。
各々の視点で全く違うものに捉えられる。
誰かにとっての怪物になってしまう怖さに自らを律されたような感覚だった。
それに悪意なき無神経さが暴力になりうるのも自分が受けたことはあるし、誰かにしてるんだろうなと思うとまた怖くなった。
幸せの呪いをかけられたくないし、知らないうちに他人にかけたくないね。
