身構えることなく、頭ではなく心で泣いた。走る2人の笑い声に涙が流れていた。
「いなくなっちゃ困る」と肩を掴んだ2人の間に確かなるものを感じとっていた自分に後から驚いた。やっぱりそういうことなのか、と。言葉で言われなくても分かるものは分かる。小さな体に純粋なまま込められた想いに私の胸が張り裂けんばかり共鳴した。
そして、冒頭作品から耳に届いたあの聞き慣れない音はそうかアナタの奏でる無邪気な音なんだね。どうしても気になっていたみたいで覚えていたよ。そこにどこまでも美しいピアノの旋律が重なっていく。
あーだこーだ言わなくていい、
感じたままを肯定して
頭で考えず心が勝手に感じている。
そう、心が震える作品でした。
