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怪物のsakuのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

脚本、撮り方、音楽、脱帽です。
のめり込んでのめり込みすぎて久々に2時間あっという間の映画見たなぁ。

初め、は??先生??校長?職員気持ち悪い。と感じさせる。そこから全てが見えてくる。それは見え方によったら誰もが怪物なんだってことでした。母親の何気ない「普通に結婚して…」って言葉でさえも、「男らしく…」っていう担任の言葉も子どもにとったら怪物でした。
何にもおかしくない。あなたはあなたでいい。何も怖がることはない。そうやってマジョリティーを押し付けない誰かがいたら。
でもそんなこと言って、無自覚に私も誰かの怪物になってるかも。というかなったことはあるんだろうな。
何事も理解した気になって傲慢でいたことはないかな

こんな生き辛い世の中早く終わらんかな。今ですらこんなに生き辛いのだから昔の、自分はマイノリティーなんだと悩んでる人はどれだけ生き辛かっただろう。胸が痛い。
私も将来のことを考えていた時、「女の子やねんから、結婚したらいいんやし、そんなにどこに就職するかとか良い企業に勤めるとか深く考えんでいいんじゃない?」って言ってきた、ことある事に男尊女卑な思想を押し付けてくる親戚も私にとっては怪物です。

そんな中での最後のシーンは、少し前を向いた2人、少しでも解放された2人とみていいでしょうか?どうか2人が幸せに、怪物に屈さずに、自分を認めて、生きていけますようにと願わずにはいられませんでした。

エンドロール後も立てなかったな涙止まらなかった。
こんなに余韻が長い映画久しぶりでした。
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