クィア映画として評価された理由もクィア当事者からネガな感想がチラホラ出てくる理由もなんだか納得がいく。
おそらく物語が想定していた主題と演出・制作の設定が少〜しズレていて、やはり仕上がり的に演出のほうに寄った印象になっているところが、この作品が大衆性を得られた所以なのではあるまいか。
役者陣では瑛太がすごかった。こういう引き出しもあったのね〜と感心もしたし、人物の主観と観客が期待する人物像を行き来するような不思議な存在感。バックショットの姿勢が秀逸だった。
星川くんがどんどん高畑充希に見えてきたんだけど、あれは演技指導の結果なんだろーか。
特に子役のメンタルケアが心配になる展開が多かったものの、クレジットに産業医とインティマシーコーディネーターが入っていたのでほっとした。このへんはさすが是枝組、なのかなあ、とか。
