新月

怪物の新月のネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

本当に綺麗すぎて怖い。映像も構成も。

役者たちのお芝居が、あまりに現実すぎてずっと怖かった。だから、好きか嫌いかと言われたら好きにはなれないかもしれない。現実に目を背けたくなるような、直視したくないような。

最終的に「怪物」ってどういう意味なんだろう。最初は保利先生が怪物に見えて、次は湊くん、次はお母さん、星川くん、校長先生…と、話が進むに連れて1人が怪物に見えては、1人が怪物には見えなくなった。

トロンボーンとホルン(合ってるかな?)の音は、最初は不気味なbgmかと思ったら、2回目に聞こえたとき「誰かが実際に吹いてるんだ」と気づいた。そして3回目…。こういう、「なんだろう?」と思ったことを全て綺麗に回収してくれて、丁寧に丁寧に作られた映画なんだと思った。

見てて感じたのは、親は子に、確実に介入できない部分があって、子供だけの世界があって、両者の溝は深いということ。これを子供の立場から感じた。

最後に2人で草原を走る場面は、暗闇からの光が本当に綺麗で感動した。2人はお母さんたちに会えたのかな。それとも生まれ変わったのかな。
新月

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